テクノロジーと創造力で、世界をもっと直感的に。
はじめまして、柴原誉幸と申します。 三重県生まれの45 歳です。 大学で建設学科を専攻し、 CGとの出会いが私 の人生を大きく変えました。卒業後は展示会デザイン事務所に勤務しつつ、スノボ映像の制作でも活躍。ニュ ーヨークや日本でインテリアデザインや建築設計の経験を積み、2009年にスペースラボ株式会社を設立しました。3DCGを駆使した建築ビジュアライゼーション事業から始まり、デザイン広告やインダストリアルCG制作、バーチャルプラットフォームサービス、AIを活用したバーチャルマヌカンなど幅広い分野でデジタルイノベーション事業を展開しています。 2021年12月には iceberg theory holdings 株式会社を設立。グループ全体でテクノロジーで顧客のビジネスやサービスを直感的にわかりやすく伝えるお手伝いをします。
柴原 誉幸の強み
私の強みは、クリエイティブな視点と経営者としての実績を融合させた革新的なアプローチです。3DCG制作の専門知識と豊富な経験を活かし、バーチャル空間における新たなコミュニケーションの可能性を開拓してきました。また、デザイン広告やインダストリアルCG制作などの幅広い分野でデジタルイノベーション事業を展開し、顧客の課題解決に貢献しています。さらに、現場主義を貫き、技術の棚卸しやデータベース導入など、常に新しい挑戦を続けてビジネスの可能性を広げています。
クライアントのニーズに寄り添い続けてきた彼の哲学とは。常に変化の波を先取りする好奇心と、柔軟な発想で建築CG制作の第一線で活躍する実力派、柴原社長の原動力を伺った。
私がこの道を選んだきっかけ
柴原社長が建築の道を歩むことになったきっかけは、「大工さん」への憧れが原点だった。幼少期から木材を使った遊びに親しんでおり、大学の建築学科へ進学。当時はちょうどパソコンやCADを駆使した図面作成が始まった時代だった。柴原社長は「人よりも秀でたい」と考えたことをきっかけにCGに興味を持つ。しかし、学生当時は金銭的に余裕もなく、メーカーのPCが買えず、そこで自ら秋葉原に出向き、部品を組み立てて安く手に入れる工夫をしていた。こうしてCGを活かしたプレゼンテーションの手法を学生時代から実施するようになった。この時代はCGが一般的に普及しておらず、時代を先取りしたものだった。
大学時代から培ったCGのスキルが大手ゼネコンからのアルバイトにも繋がり、多くの経験を積むことができた。「大学当時の研究室自体が新技術に前向きで、切磋琢磨できる環境だったことも大きい」と振り返る。「そんな『研究室』での経験から社名も『ラボ』なんです」とも明かしてくれた。こうしたCGの技術は柴原社長の大きな資産となり、大学卒業後の就職氷河期を乗り越えることもできた。「新卒での採用枠自体がないという厳しい時代だったけれど、CGというスキルを武器に中途採用の枠を獲得できた」と振り返る。
著名なデザイナーの下で働きながら業界全体の景気が上向き始めたのも束の間で、リーマンショックの影響で建築業界に再び厳しい時期がやってくる。そんな中、柴原社長も一度は「この業界で食っていくのは無理だ」と思ったが、そこで諦めてしまうのではなく、自分の得意分野を活かそうと一念発起。自身の手でCG制作会社を立ち上げる決意をすることとなった。
仕事をする上で大切にしていること
柴原社長の行動原理は「人助け」にある。そして、この原理は会社のスタイルにも通じている。「自分が何かを成し遂げるというより、困っている人を支援するのが好き」という言葉から、柴原社長の働き方が見えてくる。具体的には、建築業界のDX化やデザイナーの支援など、最新のテクノロジーやアイデアを活用し直感的なビジュアルやコンテンツを提要することで、相手をサポートする役割を担うことが多い。
そのためには、現場の声に耳を傾け、どのようにすればより良いサポートができるのかを模索し続けることが必要だ。「こういうの困ってるんだけど何とかならない?って。そういうところから僕らがサーチ・提供することがほとんどなんです。」という言葉からも、共に働く人々との協力関係が見て取れる。
さらに、柴原社長は日常生活でも誰かを助けることに積極的である。道で倒れている人に声をかける、という行動は自然なことでためらいは一切ないという。「手を差し伸べることができる時には、すぐに行動に移る」の言葉からは、人を助けることが自然体であることが伺える。この姿勢が「相手を助けること」を軸とする会社のスタイルが築かれているのだ。
今抱えている課題
柴原社長が直面する課題の一つに、建築業界におけるDX化の遅れが挙げられる。「ITを活用した効率化が進まない背景には、まず人材の確保難と環境整備の遅れがある」と指摘する。業界全体がデジタル化に向かう中、柴原社長の会社ではAI技術を活用してこれをサポートする方向性を探っている。
また、デザインに関する課題もある。AIがデザインの一部を補完できる時代になりつつあるが、本質的なデザインの方向性や意図の深さをAIが代替するのは困難だ。「デザインの真髄はビジネスの要素を捉えたものを作り出すことにある」と、柴原社長は語る。AIが生成する綺麗なものと、ビジネスにぴったり合ったデザインが異なることが決定的なのだ。
「AIである程度のことはできても、やはりデザイナーにしかできないことがある」。クライアントのニーズを正確に引き出し、それに応じたデザインを提供することが求められる時代において、「それをサポートするソリューションを提供していくことが、我々の使命だ」と強調する。
未来の展望
柴原社長の展望は、さらに進化した建築業界を支えることにある。AIや新しいデジタル技術を駆使し、効率的かつクリエイティブなソリューションを提供することを目指している。そのためにも、デザイナーや設計者といったクリエイティブな人々へのサポートは今後も堅持していくと言う。
「デザイナーさんたちが特有な創造性を発揮できる環境を作り、彼らがより高度なクリエイティブを実現するのを手伝いたい」と語る柴原社長は、技術と創造の融合を重視している。新しいテクノロジーの導入がもたらす可能性を活用しながら、業界全体を支え続けることを明言した。
また、社員教育にも力を入れている。具体的には、ピンタレストやインスタグラムなどで注目を集める作品を題材とし、言語化して分析・評価する教育法を実施。
こうした取り組みの背景として「何がニーズをとらえているのか、何が適しているのかをとらえる技術が求められる時代になっている」と語ってくれた。世の中に必要とされるものを「言語化して説明できる」ことがビジネススキルとして求められる。こうして社員がより優れたクリエイティブな仕事を行えるよう、会社全体の価値を高めることに注力している。
まとめ
柴原社長の言葉から伝わるのは、全ての経験を結びつけ、何が求められているのかを常に考え、それを実現するために行動する力強い姿勢である。その経営スタイルは、人を助けたいというシンプルな気持ちから始まり、技術と人をより良く結びつけるための道を選び続けている。
建築業界の一翼を担うスペースラボは、デジタル技術の新たな可能性を見出すことで、未来の展望を形成しつつある。柴原社長の視野の広さと業界に対する深い理解が、会社を成長させる原動力となっていることは明らかだ。人と技術をつなぎ、業界を次のステージへ導く努力はこれからも続く。